ソーシャル サーカス

“認知症に関する座談会”@折戸シニアクラブ

更新日:2025年07月05日

静清会スタッフの技術や知識を共有するソーシャルサーカス。

2025年6月25日(水)、折戸シニアクラブ様のご依頼を受け、老人福祉センター羽衣荘を訪問しました。今回は、居宅介護支援事業所 羽衣の園のケアマネジャー5名が参加し、地域の皆さんとともに「認知症かもしれない」と感じたときの対応について、考え語り合う機会を持ちました。

折戸シニアクラブの皆様からは、「往年のスター・橋幸夫さんが認知症を公表したことで、自分たちにも関係のある話だと感じた」「過去に“認知症では?”と声をかけたことがご家族に伝わり、トラブルになったことがある」といった背景から、正しい理解と対応について学びたいという切実な声をいただきました。

当日は、当初の予定を上回る26名の方が参加され、少人数のグループに分かれて着席。講義形式ではなく、参加者同士で自由に語り合える“対話の場”を大切にしながら、会を進行しました。

冒頭、羽衣の園のケアマネジャーより、MCI(軽度認知障害)や認知症の初期症状に関する説明を行い、その後は「もし自分が認知症かもしれないと思ったら?」をテーマにグループディスカッションへ。

あるグループでは、「お金の計算がうまくいかず、小銭がたまってしまう」という体験談や、「最近は自動精算機が主流で、慣れずに手間取ると周囲をイライラさせてしまいそうで、買い物自体が億劫になる」といった声が聞かれました。ディスカッションを通して、誰もがふだんの生活の中で感じるささいなことにも目を向ける良いきっかけとなりました。

後半のディスカッションは想定時間を超えるほど活発で、「自分では気づけないからこそ、周囲に教えてほしい」と願う気持ちと、「でもどう声をかけてよいかわからない」「関係が壊れそうで怖い」という葛藤の声が多く聞かれました。そこで、「もし気になることがあれば、専門家である羽衣の園のケアマネジャーに相談してください」とお伝えすると、皆さん深くうなずきながら安心した表情を浮かべてくださいました。

今回の会を通じて、「言いづらいけれど、言ってもらいたい」という双方の思いをつなげ、専門職の存在がその“橋渡し”となれることを実感しました。また、「みんなで支え合っていこう」「声をかけあって、引きこもりを防ごう」といった地域住民同士の絆を再確認する機会にもなりました。

参加者の皆さんが、認知症を“自分ごと”として捉えることで、人への思いやりや、助け合いの気持ちが自然と育まれた時間となりました。静清会では、今後もこうした地域に根ざした“対話の場”を大切にしてまいります。

折戸シニアクラブのみなさま、この度はありがとうございました。

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