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東海大学付属静岡翔洋高等学校・中等部 福祉教養講座(5/8・5/9)

更新日:2019年06月04日

今年も東海大学付属静岡翔洋高等学校中等部さんよりご依頼を受け、5月8日(水)、5月9日(木)の2日間、全校生徒442名を対象に、より自分ごととして考えてもらえるように、自分の親御さん世代も発症例がある『若年性認知症』をテーマとした福祉教養講座を行いました。

1日目は若年性認知症に関する基本的な理解を目的に、クイズを交えながら、実際に若年性認知症を発症した方と関わった羽衣の園の名雪主任ケアマネジャーに講師をお願いし、その経験から若年性認知症について話してもらいました。2年前に取り上げたことのある方のお話だったため、覚えていてくれた生徒さんもいらっしゃり、時折声が上がる場面もありました。
「不安を感じているご本人の好きなことを一緒に楽しみ、助けてもらうばかりだった生活の中でそれが自信につながった」という話があり、自分の身近な人のことについて考えるきっかけになったと思います。
最後に「長谷川式簡易知能評価スケール」という認知症の可能性の有無を簡易的に調べる問診項目を皆さんに紹介し、生徒さんも一緒に行いました。

2日目は一般社団法人静岡県社会福祉士会にご依頼し、若年性認知症支援コーディネーターの辻村明枝さんにお越しいただき、高齢での発症との違いや、発症された方の工夫、周りの方のサポートなどについてお話をしていただきました。
若年での発症は男性に多く、働けないことで経済的に困ってしまう点や、頭で忘れても目で見て対応出来るようにふせんを貼る工夫、実際に認知症を発症した方が前向きに生活をされている様子、それによる気づき等、様々なことをお話してくださいました。
「発症したからと言って別の人間になってしまうことはなく、自分であることに変わりはない。だから普通の人と同じように接してほしい。」
そうした認知症の方ご本人の言葉を紹介していただき、自分達に何ができるのか、生徒さんに問いかけて考える機会を持っていただきました。
それは認知症に限らず学校の友達でも同じで、困っている人がいたら自分にできることで手を貸して、それが相手の安心につながるということを生徒さんにも感じていただけたのではないかと思います。

この2日間の講義で、生徒さんにも若年性認知症がどんなものなのか、身近な人が発症したらどのように接したらいいのか等、考えることができる時間になったのではないでしょうか。
これから先、身近な人が認知症を発症したら、また、何か困っていることがわかったら、小さなことでもその人のために何かをしようという気持ちを持ち続けていただけたらと思います。
辻村さんより相談窓口のチラシを配布していただいたので、身近な人の様子がいつもと違う等、何か気になることがあったら相談してみてください。

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